近年、顧客にサービスを満足してもらうために、SaaS企業向けのカスタマーサクセスツールを導入する会社が増えてます。
カスタマーサクセスを失敗してしまうと、解約に繋がるため、サービスの向上に集中する会社は多いです。
しかし、サービスの向上ばかりに力を入れると時間やコストがかかります。
当記事では、顧客管理やコミュニケーション履歴を一元管理できるカスタマーサクセスマネジメントツール「HiCustomer」の特徴や機能、導入するメリットついて紹介します。
HiCustomerとは?
HiCustomerとは、情報の一元管理やLTVの最適化に特化したSaaS企業向けのカスタマーサクセスツールサービスです。
- カスタマーサクセスツールとは
自社の製品やサービスの満足度をあげたり、業務を効率化し、顧客を成功へと導くことを支援するツールです。
顧客情報の分散は、業務の精度を下げたり、コストがかかってしまったりとデメリットが多いです。
HiCustomerでは、SFA/CRMの連携機能や、退会・アップセルを検知すると独自のアラートが発生する機能があります。
連携やアラートを活用することで、業務の精度向上やコストの削減が期待できます。
カスタマーサクセスができてない顧客については、いち早く察知して、解約の行動に移る前にHiCustomerから提案してもらえます。
HiCustomerは以下の表にもあるように、国内ツールとなっており、相談やサポート面に対しても安心です。
社名 | HiCustomer株式会社/HiCustomer Inc. |
所在地 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田2-29-9五反田アルファビル401 |
代表者 | 代表取締役 鈴木 大貴 |
設立 | 2017年12月 |
資本金 | 9,000万円 |
事業内容 | HiCustomerの企画/開発および販売 |
設立は、2017年12月と最近ですが、顧客情報の一元管理ができたり、顧客情報の集約・分析にかかるコストが大幅に削減できるので導入する企業が増えてます。
導入企業
- Hamee株式会社
- 株式会社ROXX
- 株式会社グッドパッチ
- TOWN株式会社
- スタディプラス株式会社
HiCustomerの特徴
HiCustomerの特徴は下記の3つです。
- カスタマーサクセスの精度向上が目指せる
- 顧客の時系列データが入手できる
- 連携機能や顧客の状況に合わせた通知が可能
順を追って説明します。
カスタマーサクセスの精度向上が目指せる
顧客がサービスに満足しているか、料金を高いと思っていないかなどをヘルススコアとライフサイクルの機能で知れます。
評価を見て改善できるので、カスタマーサクセスの精度向上が可能です。
顧客の時系列データが入手できる
BIツールやCRM・チャットツールでバラバラに保存されてる情報をHiCustomerでは、集約して時系列で管理します。
集約化・可視化できる情報
- 利用状況
- コミュニケーション履歴
- 売上
- 契約情報
どのような結果になったのかも時系列で分析できるので、再現性の高い対策や改善ができます。
連携機能や顧客の状況に合わせた通知が可能
HiCustomerでは、API経由でSFA/CRMとデータ連携ができます。
- SFAとは
Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)の略で、商談や受注までの情報のことを指します。
営業進捗・商談案件・見積作成などがメインになります。
- CRMとは
Customer Relationship Managemaent(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略で、受注から退会までの情報のことを指します。
顧客情報・カスタマーサポート・販売管理・売上予測分析などがメインになります。
二つを連携させると顧客の情報・営業の情報などのデータをまとめて管理できるので従業員同士での共有がしやすく、効率もよくなります。
しかし、今までSFAとCRMを別々に使っていた方はいきなり連携させると現場への負担が増えるため注意が必要です。
SFA/CRMを連携させたら、カスタムアラート機能も一緒に起動させましょう。
前もって設定した条件に顧客状況が当てはまると通知されるので、データ収集の時間を短縮できます。
HiCustomerの機能
HiCustomerの機能は下記の6つです。
- コミュニケーション管理機能
- サクセスレポート機能
- カスタムアラート
- ライフサイクル管理
- ヘルススコア管理
- SFA/CRM連携
順を追って説明します。
コミュニケーション管理機能
いつ・誰が・誰とどんなコミュニケーションをとるのかを入力・管理することで、情報を細かく一元管理できます。
サクセスレポート機能
効果的なカスタマーサクセスの実行に必須のレポートをたくさん取り揃えてます。
レポートを用いて、活動の振り返りや改善点を見つけるのに活用してください。
カスタムアラート
カスタムアラートは、退会や顧客の単価が上がる兆候が見られたときに検知してくれます。
アラートは自動なので、数値を見ては対策という時間のムダを省きます。
ヘルススコア管理
ヘルススコアは顧客の健康状態を知れる機能です。
顧客ごとにスコアが見られるので、今の状態をすぐ把握できます。
ライフサイクル管理
ライフサイクル管理は、先ほどのヘルススコア管理と合わせて使います。
GOODやBADの評価をライフサイクルでジャンルごとに分けて分析できます。
SFA/CRM連携
HiCustomerでは先述したとおり、API経由でSFA/CRMの連携が可能です。
営業データも見られるので、今まで受注から退会しか関わってなかった方も商談内容が見られて、カスタマーサクセスの精度が上がります。
HiCustomerの強み
HiCustomerの強みは下記の4つ。
- データ集計と状況把握の効率化
- 施策の分析と再現性の確保
- タイムリーなアプローチを支援
- PDCAの仕組み化を支援
順を追って説明します。
集計と状況把握の効率化
今まで、利用状況やコミュニケーション履歴を別々のツールで使っていたものをHiCustomerで一括管理するので、情報や状況が一目でわかります。
一括管理することによって、今まで資料やデータを別々のツールで調べていた時間を顧客へのアクションに注力できます。
施策の分析と再現性の確保
- 利用状況
- コミュニケーション履歴
- 売り上げ
- 契約
上記の情報を時系列で管理して、どのような結果になったのかを分析します。
時系列で分析するため、再現性のとれた対策が可能となり、カスタマーサクセスの生産性を大きく向上させます。
タイムリーなアプローチを支援
HiCustomerには、前述したとおりカスタムアラート機能があります。
カスタムアラート機能を使うと、退会やアップル兆候を検知すると、アラートで知らせてくれます。
アクションを取るのに最適なタイミングでアラートが発動するので、売り上げを逃しません。
PDCAの仕組み化を支援
- PDCAとは
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)のこと。
ヘルススコア管理とライフサイクル管理を組み合わせると、ライフサイクルごとの顧客全体の健康状態が見えます。
活動の振り返りや効果測定により、評価や改善が分かり、どんどん精度が向上します。
HiCustomerを利用している企業の導入事例2選
HiCustomerを実際に導入している2社の導入事例を紹介します。
- 株式会社グッドパッチ
- Hamee株式会社
株式会社グッドパッチ
株式会社グッドパッチはプロトタイピングツールPrott、リモートコミュニケーションを促進するクラウドワークススペースStrapを提供しています。
導入前の課題
- 顧客に関するデータの整備不足
- 顧客状況を把握する手段がない
- データを見てユーザーをフォローする知識がなかった
導入後の成果
- アップセル7%を達成
- オンボーディングプロセスの改善
- カスタマーサクセスが原因の解約0を達成
2018年当時は、いろいろなツールを利用して、顧客のデータを管理していた。
「データが整備されてない」「必要な情報がない」という問題も多く、肌感で状況判断するということが続いた。
今の状態では何もできないと考えていたときに、カスタマーサクセスに特化したツールを検討し、HiCustomerを利用することにした。
HiCustomerの機能に合わせて組めば、ある程度ベーシックな形はでき、PDCAも回しやすいので導入し、7%のアップセル達成や、カスタマーサクセスが原因の解約を0にできた。
Hamee株式会社
Hamee株式会社はECサイト運営業務を一気通貫で効率化・自動化するシステムネクストエンジンを提供している企業です。
導入前の課題
- 顧客の状態を把握する手段がない
- カスタマーサクセス業務のノウハウがない
導入後の成果
- HiCustomerのフレームワークを使って、カスタマーサクセス業務の立ち上げがスムーズになった
- 顧客情報の変化を可視化にし、アクションのPDCAが可能になった
事業の成長を考え、利益や契約数を伸ばそうとした。
単純にそれらを伸ばそうとした結果、カスタマーサクセス業務の比重が大きくなり電話待ちが発生したためクレームが増加した。
クレームが増加すると、従業員の健全性が損なわれたり、事業成長の速度が減退するという反動もあり。
そのために解約を阻止しなければと思い、打開策を調べていたところにカスタマーサクセスの思想に出会い、国内ツールを探してHiCustomerに辿り着いた。
HiCustomerを導入したことで、「顧客がどのように良い体験をしていくのか」を軸とした会話が社内で増加した。
HiCustomerを導入する2つのメリット
HiCustomerを導入するメリットは下記の2つです。
- 解約率を低下
- カスタマーサクセスの工数削減
順を追って説明します。
解約率を低下
解約率を低下するには、「顧客に契約・定額利用をどれだけ続けてもらうか」が重要です。
ツールを別々にしていると、状況把握に時間がかかってしまい、顧客の放置にも繋がってきます。
顧客を放置してしまうと、解約のリスクは上がってしまいます。
HiCustomerでは、ツールをまとめることで、顧客に時間をかけられます。
カスタマーサクセスの工数削減
元々別のツールを使っていた顧客が、HiCustomerを導入すると、カスタマーサクセス業務がまとまりました。
まとまったことで、必要な時間と人数の削減になりました。
HiCustomer利用企業からの評判
HiCustomerを利用している企業からの評判を紹介します。
- 顧客に合わせたサービス展開が可能
- コスト削減
顧客に合わせたサービス展開が可能
導入する前は、カスタマーサクセスチームの情報・アクション・管理がバラバラでした。
HiCustomerを導入することで、何をみて・いつ・誰が・何をするのかを統一できました。
カスタマーサクセスチームの「チーム力」に必要なサービスです。
株式会社ROXX様
顧客数の急増に伴い、利用状況データの散在や、現状を打破するための対策が課題でした。
HiCustomerの導入により、データの一元化とアクション基準の明確化ができました。
カスタマーサクセスチームの立ち上げ当初に個のサービスを導入してればと、心から感じてます。
弁護士ドットコム株式会社様
コスト削減
HiCustomerは「カスタマーサクセス」に注目して作られたツールです。
最小のコストで最大の効果を出すために導入しました。
国内ツールなので海外ツールに比べて些細な不明点も相談しやすいところが良く、使っているだけでカスタマーサクセス担当者としての考え方やスキルもアップできそうです。
BtoB向けにカスタマーサクセスを実施するならHiCustomerの導入が必須です。
株式会社グッドパッチ様
HiCustomerを導入する際の注意点
HiCustomerを導入するときの注意点は下記の2つです。
- 異なるレポートを並べられない
- 導入までに4~6週間かかる
順を追って説明します。
異なるレポートを並べられない
契約情報・コミュニケーション履歴・様々な種類のレポートの作成が可能なHiCustomerですが、異なるレポートを並べられないので、いろいろ並べながら閲覧したいという方には、不便です。
導入までに4~6週間かかる
HiCustomerは下記のような工程を踏むため、導入までに4~6週間ほどかかります。
- プロジェクトゴールとスケジュールの確認
- 導入体制の目線合わせ
- スコアリングルールのご説明
- データ連携方法のご説明
ヘルススコア統計のレビュー
データ連携方法のサポート
実装質問・確認MTGの実施
- データ連携最終確認
- ヘルススコアチューニング支援
- 運用方法のご確認
ヘルススコア設計については、カスタマーサクセスマネージャーの方が、3日間かけてサポートしてくれます。
Day1 | 組織のゴールと顧客のゴール 顧客ステージの設計と分類 |
Day2 | タスクの整理と改善箇所検討 アクション定義と優先順位決定 |
Day3 | ヘルススコア設計の完成 送信データの決定 |
HiCustomerの料金プラン
HiCustomerの料金プランは下記の通りです。
月額費用 | 要お問合せ |
初期費用 | 要お問合せ |
無料お試し | 要お問合せ |
導入者数 | 非公開 |
HiCustomerのホームページには、料金についての情報は載っていません。
お問合せフォームから問い合わせする必要があります。
お問い合わせ先:https://hicustomer.jp/contact/
HiCustomerに類似するサービス
HiCustomerに類似するサービスは「Gainsight」と「pottos」など数多くあります。
「Gainsight」も「pottos」もHiCustomerと同じで、解約やアップセルの兆候を通知してくれますが、解約率やLTVの最適化に優れているHiCustomerの方が初心者におすすめです。
最新のカスタマーサクセスツールを知りたい方は、「おすすめのカスタマーサクセスツール10選」の記事を参考にしてみてください。
まとめ
当記事では、カスタマーサクセスマネジメントツール「HiCustomer」の特徴や機能、導入するメリットついて紹介しました。
- データ集計と状況把握の効率化
- 施策の分析と再現性の確保
- タイムリーなアプローチを支援
- PDCAの仕組み化を支援
上記のような強みを持っているので、時間や人材の低コスト・顧客情報の一括管理が可能です。
カスタマーサクセスができてない顧客については、いち早く察知して、解約の行動に移る前にHiCustomerから提案をしてもらえます。
カスタマーサクセスツールを初めて使うという方は、当記事を参考に導入を検討してみてください。
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