近年、サブスクリプション(月額定額制サービス)を導入する企業が増加してます。
サブスクリプションサービスは、サービスの継続率が低いと失敗します。
失敗しないために、情報管理や解約の兆候がわかるカスタマーサクセスツールの導入は必須です。
当記事では、カスタマーサクセスツール「Gainsight」の特徴や機能、導入事例を紹介します。
Gainsightとは
Gainsightとは、情報の一元管理や情報分析に特化したSaaS企業向けのカスタマーサクセスツールサービスです。
Gainsightは、カスタマーサクセスの先駆けと言われてます。
社名 | Gainsight株式会社 |
所在地 | 〒107-6218 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー18階 |
代表者 | Nick Mehta(CEO)/絹村悠 |
設立 | 2022年4月 |
Gainsightは、上記の表にもあるように、2022年に日本市場に進出しました。
日本市場に進出したのは最近ですが、Gainsight自体は、2011年の創業で支援実績・機能が1番多いことで有名です。
Gainsightでは、最先端のカスタマーサクセスの活動のベストプラクティスとプラットフォームを作ってきました。
カスタマーサクセスをする上でのお客様の顧客管理ツールを提供し、ビジネスの成長を支援しています。
ヘルススコア(お客様の健康状態)を青信号、赤信号のような形でモニタリングできるので、顧客が利用中のサービスなどを解約または乗り換える兆候をGainsightを使えば見られます。
Gainsightの特徴
Gainsightの特徴は下記の3つです。
- 細かい情報分析
- 顧客データを一元管理
- スコアカードで顧客を深く理解
順を追って説明します。
細かい情報分析
Gainsightでは、顧客からのフィードバックを集約・調査し、顧客の要望などを細かくチェックできます。
顧客のヘルススコアなどを細かく管理することで、1人1人に的確なアプローチができます。
細かい情報分析により、サブスクリプションを退会する兆候がわかります。
顧客データを一元管理
Gainsightでは、顧客情報を一か所に集約してタスク管理やアクションアラートの通知ができます。
全員が同じ顧客情報を共有しているので、適切なところで顧客にアプローチが可能です。
PCだけではなく、モバイルも対応しているので、場所や機器を選びません。
リアルタイムでのアクションを可能にし、生産性の向上につながります。
スコアカードで顧客を深く理解
アンケートの情報や決済履歴の行動がデータベースとして作成可能です。
ヘルススコアもデータベース化ができるので、自身のサービスが顧客にどのような評価なのかがわかります。
顧客ごとにポートフォリオを作れるので、全体像や細かいデータを把握できます。
Gainsightの機能
Gainsightの機能は下記の6つです。
- カスタマー360
- タイムライン
- スコアカード
- サクセスプランニング
- プレイブック
- アナリティクス
順を追って説明します。
カスタマー360
カスタマー360を利用すると、あらゆるデータを集約して、分析や観察ができます。
集約できるデータ
- 顧客情報
- 決済履歴
- アンケート回答
- 自社データベースの行動
タイムライン
顧客とのやり取りを時系列に並べて確認できます。
時系列に並べられるので、再現性のとれた対策が可能となり、カスタマーサクセスの生産性を向上させます。
スコアカード
Gainsightは、ヘルススコアの管理機能を持ってます。
顧客の評価を見て、解約の可能性がある顧客に対し、適切なアプローチができます。
サクセスプランニング
Gainsightでは、更新情報を簡単に共有できます。
プレイブック
プロアクティブなアラート設定や、実績のあるワークフローとテンプレートを使い、チームの拡大に対応できます。
アナリティクス
業界をリードするレポートとダッシュボードでトレンドを探れます。
ダッシュボードでできること
- 顧客データを一元化して情報源を全社で共有
- 複雑なクライアントの組織関係を正確に示す柔軟なモデルで顧客リレーションシップを把握
- 多角的なヘルススコアカードで顧客の健全性を正確に測定
Gainsightを導入する2つのメリット
Gainsightを導入するメリットは下記の2つです。
- 意思決定がスムーズになる
- サービスの向上
順を追って説明します。
意思決定がスムーズになる
Gainsightは情報分析が優れています。
ダッシュボードを利用すれば、次にすることを発見でき、意思決定がスムーズになります。
サービスの向上
スコアカードを利用すると、顧客の状態を見抜けます。
顧客の状態を見抜くことにより、課題もすぐ見つかり、サービスの向上につながります。
Gainsightを利用している企業の導入事例2選
Gainsightを実際に導入している2社の導入事例を紹介します。
- BIZREACH(ビズリーチ)
- Sansan
BIZREACH(ビズリーチ)
株式会社ビズリーチ「HRMOS(ハーモス)」事業部は、企業の人事・採用を採用管理システムやタレントマネジメントシステムツールで支援している企業です。
導入前の課題
- お客様の情報やカスタマーサクセス担当の行動をきちんと情報として蓄積できていなかった
- 何が要因で事業がうまくいっているのか、逆に何が要因でうまくいっていないのかが分からない
導入後の成果
- お客様に関する情報を蓄積・活用
- Gainsightで継続率10%アップを実現
再現性のある組織にしたいと考えていたが、お客様の情報やカスタマーサクセス担当の行動を情報として把握していないことや事業がなぜうまくいっているのかが分からない点という課題が見つかった。
情報の漫然は、適切なところで顧客にアプローチできず、継続率が下がる原因となります。
何が要因でうまくいっているか、うまくいっていないかが分からない状況を脱却したいと思い、自分たちががやりたかった一連の業務プロセスをきちんと叶えてくれるGainsighの導入を決定。
Gainsightを導入したことで、お客様に関する情報の蓄積・活用が可能になり、継続率が10%アップした。
Gainsightというプラットフォームを通じて、カスタマーサクセスの方々でどのような提案をされているのか、どのようにお客様に向き合っているのかが共有できるようになったのが嬉しかった。
Sansan株式会社
Sansan株式会社は、企業データベースと接点データベースを組み合わせて、さらなるビジネスチャンスを発見できる営業DXサービスを提供している企業です。
導入前の課題
- 情報がいろいろなところに散在していて、簡単にみられない
- タスクに各人が埋もれてしまう
- お客様の導入後の変化をタイムリーにとらえられない
導入後の成果
- Gainsight導入でカスタマーサクセスマネージャーの生産性が20%向上
お客様のサービスの利用状況や契約の内容・お問合せの状況などをみて判断しないといけないと思ったが、情報がいろいろなところに散在していた。
情報の散在で簡単に情報が見られないので、カスタマーサクセスの解約阻止や追加のアップセルの活動が特定の担当者しか把握できなかった。
特定の人しか把握できない結果、タスクに各人が埋もれていたり、お客様の導入後の変化に気づけなかった。
他の従業員との共有ができていないと、導入後の変化などを少人数で見ないといけなくなり解約が増えてしまいます。
解約を阻止しなければと思ったが、日本はカスタマーサクセスの導入が少なく、ツールも少なかったので海外のカスタマーサクセスを選定。
いろいろ海外のカスタマーサクセスを見た中で、ベストプラクティスを自ら展開してメソッドにしていた点が良かったので、Gainsightを導入。
Gainsightを導入したことで、追加金額が15%増えたり、カスタマーサクセスマネージャーの生産性が向上した。
Gainsightを導入する際の注意点
Gainsightの注意点は、日本市場に進出してきたのが最近ということです。
日本でもカスタマーサクセスを導入する企業が増えてきましたが、まだ少ないです。
日本でもカスタマーサクセスツールを作っている会社があるので、国内営業となるとコンペで負けると、導入が少なくなり撤退という可能性もあります。
カスタマーサクセスツールの機能や海外での支援実績は1番多いので、日本市場でも年々Gainsightが成長することも考えられます。
Gainsightの料金プラン
月額費用 | 要お問合せ |
初期費用 | 要お問合せ |
無料お試し | 要お問合せ |
導入社数 | 非公開 |
Gainsightのホームページには、料金についての情報は載っていません。
お問合せフォームから問い合わせする必要があります。
お問い合わせ先:https://www.gainsight.co.jp/contact/
Gainsightに類似するサービス
Gainsightに類似するサービスは、「HiCustomer」や「pottos」など数多くあります。
「HiCustomer」や「pottos」はGainsightと同じで、解約やアップセルの兆候を通知してくれますが、機能の多さは、Gainsightの方が優れています。
そのほかのカスタマーサクセスツールを知りたい方は、「おすすめのカスタマーサクセスツール10選」の記事を参考にしてみてください。
まとめ
当記事では、カスタマーサクセスツール「Gainsight」の特徴や機能、導入事例を紹介しました。
- 細かい情報分析
- 顧客データを一元管理
- スコアカードで顧客を深く理解
上記のような特徴を持っているので、サブスクリプションを退会する兆候がわかったり、生産性がアップしたりとメリットが多いです。
Gainsightは、ヘルススコア機能もあるので、顧客の健康状態や解約の行動に移りそうな顧客にすぐ対応できます。
カスタマーサクセスツールを初めて使う方は、当記事を参考に検討してみてください。
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